文化的な余暇の過ごし方についてウラジオストクの市民に聞くと、多くの人はゴーリキー劇場をお勧めするでしょう。
理由はたくさんあります。まず、「ゴーリコフカ」と親しみを込めて呼ばれるこの劇場は市の中心部に位置しています。中央広場から徒歩5分ぐらいで着きますし、バスに乗っても行けます。ルゴヴァヤ方面行きのバスに乗って、「ラゾ」バス停で降りて下さい。劇場はすぐに見つけることができます。1975年に建てられたモダン様式の建物ですが、現在でも十分現代的に見えます。ちなみに、この劇場の建築家や建設者はソ連共和国の国家賞を受賞しました。劇場には868席の大ホールと、小ホールの二つがあります。ゴーリキー記念沿海地方アカデミードラマ劇場(正式名称)は極東で最古の劇場の一つです。1932年にマクシム・ゴーリキーを記念して創立されました。
好みがうるさい劇場愛好者でも、ゴーリキー劇場ほどの多様なジャンルを持った劇場は、沿海地方には他にないだろうという意見に賛成しています。レパートリーは定期的に更新されています。劇場は華やかな歴史と重々しい伝統を持っています。この舞台では様々な時代に才能豊かな役者たちが演じてきました。
ゴーリキー劇場では、シベリアや極東の劇場で唯一「ソ連人民芸術家」名誉称号を受賞した役者のアンドレイ・プリシャジニュクが活躍しました。現在、ウラジーミル・セルギヤコフやアレクサンダー・スラーヴスキーの2人のロシア連邦人民芸術家受賞者が演出に携わっています。
そしてもちろん、今のゴーリキー劇場を作り上げたエフィム・ズヴェニャツキー(劇場関係者は彼をパパ・フィマと呼びます)を忘れるわけにはいきません。彼は単なる芸術監督や舞台演出家というだけではありません。ウラジオストクの文化空間では、彼の意見は大変重宝され無視できないものです。ゴーリキー劇場の巡回公演はウラジオストクのみならず、モスクワやニューヨークでも満員御礼となっています。