ウラジオストク市民はよく知っていることですが、理想的な夕日の風景が見られるのはヨットクラブ所属のレストラン「シェミ・フートフ」のベランダまたはパブ「スタールィー・カピタン」です。海のおいしい空気、ヨット、旗、あっちこっちに飾られた救命浮環、鮮やかな青色の海と空、カモメ、髪をかき乱す風等は、港町の独特の雰囲気が感じられるウラジオストクならではのシーンです。ここは、単純に料理を提供するだけではなく、シェフとウェーター付きヨットでの食事、客持参の魚の調理、ヨット用の弁当の配達等、珍しいサービスを提供しています。
「シェミ・フートフ」のメニューもインテリア・デザインも、海をテーマにしています。レストランには、1840年の号砲、イギリスの将校の三角帽子、1918年からのウラジオストク市ヨットレースの銀杯等が置かれて、博物館のような雰囲気です。2階へ上る階段は、船のタラップの形をしています。メニューは、ナマコ、タラバガニ、沿海地方とサハリンのカキ、ツブ貝、ホタテ等を中心にしています。海産物の料理を注文したら、スタッフはアクアリウムから生きた魚や貝などを取って調理します。
極東地域料理の一つの原則は、食べ物の本当の味を楽しむために調理を最低限にすることです。しかし、もっと手の込んだ料理を望むお客さんは、シャンパンのソースをかけたヒラメまたはフランスのブイヤベース等を注文することもできます。肉か魚か、迷ってしまった場合、牛肉のヒレとオヒョウの組み合わせの料理もあります。
パブ「スタールィー・カピタン」は、レストランとベランダの横にあり、木材や綱や帆等、海賊の船のようなデザインです。ビール試飲セット(6種類100mlずつ)さえ「操縦」と名付けられています。メニューにはビールが12種類もあり、ウラジオストクの他のバーと全く異なります。週末には、ライブをやったり、スポーツの試合の生中継を上映したりもします。「シェミ・フートフ」は非常に人気の場所ですので、事前に予約をした方がいいです。夕日の頃には、250席のベランダは満席になることが多いです。
高級な木材、ビロードと金属のインテリアデザイン、1974年から伝えられてきた料理のレシピ等、ソ連時代のエリートの贅沢な生活を体験できる歴史・料理の文化遺産の店です。エゾライチョウの料理までありますよ!