現代美術画廊「アルカ」は1995年に館長のヴェラ・グラズコヴァと美術専門家のマリナ・クリコヴァによって設立されました。当時はギャラリー業はロシア国内、ましてや極東においては始まったばかりでした。初めての展示会は沿海地方の「非公式的な」芸術の代表者である画家セルゲイ・シマコフのアトリエで開催されました。最初からこのようにして「アルカ」のギャラリースタイルは形成されました。「アルカ」のもとには抽象芸術から写真、ビデオインスタレーションからパフォーマンスまで、現代美術で活躍するアーティストたちが集まりました。1997年には画廊がウラジオストクの旧市街で直営のアート・スペースを所有することになり、人気を高め、街の魅力的な文化中心地のひとつとなりました。
現在、「アルカ」は、シベリアや極東のギャラリー業界の最初の試みというだけではなく、東部ロシア全体での現代的ギャラリーの見本となっていると言えます。ギャラリーの主な目的は、現代美術の美意識や哲学を普及し、地元の画家を紹介し、展覧会による国際交流を発展させることです。ヴェニアミン・ゴンチャレンコ、アレクサンダー・プィルコフ、ユーリー・ソブチェンコ、ウラジーミル・ツォイ、ウラジーミル・ポグレブニャク、ジョン・クドリャフツェフなどの画家や、写真家のミハイル・パヴィンやグレブ・テレショフ、インスタレーション及びパフォーマンサーのカーチャ・カンディーバ・デミデンコなどの優秀なアーティストが定期的に参加しています。「アルカ」は新たなコンセプトやスタイルの展覧会を通じて、ウラジオストクの文化環境の形成に積極的に参加し、極東地域の若手画家の美意識へ有益な影響を与えています。
「アルカ」ギャラリーは国内では有名であり、モスクワ、サンクト・ペテルブルグや他の国内外の都市で展覧会を主催してきました。国際交流としては1998年から現在に至るまで、フランス、ドイツ、ベルギー、アメリカ、韓国、日本、中国の画家の展示会が開催されました。画廊は2000年から、「アート・モスクワ」、「アート・フォーラム・ベルリン」、「アート・マイアミ」、「アート・ウィーン」、「アート・アテネ」、「DiVA(パリ)」、「ARCOマドリード」、「アート・パリ」、「CIGE」(北京)など多くの国際展示会に参加しています。