ウラジオストクにある「魚の島」はロシア全土で有名な店になっています。それというのも、2014年に一匹の猫が空港にある支店に侵入し、店舗にあった珍味6万ルーブル相当を食べてしまったからです。この猫はのちにマトロスカと名付けられ、ホッケーチーム「アドミラル」のマスコットとなり、「魚の島」の売上はこんな無料の広告のおかげで急増しました。実際、店頭には新鮮な魚から燻製、干し魚、塩漬けまで色々な種類の魚や、ムール貝、エビ、ホタテ、カニなどが並んでおり、猫はこんな誘惑に打ち勝つことはできなかったのです。
商標「魚の島」ウラジオストクで17年以上前に登録されています。同社は質 がよく新鮮な魚介類の販売業者を自負しています。空港の支店のほか、ペルヴォレチェンスク市場と「マグニトゴルスカヤ」停留所の新しい食料品店に出店しています。ここでは店の面積の半分以上が魚介類となっています。
店舗に並ぶのは、太平洋で獲れた魚介類です。魚では、カレイ、タラ、ニシン、各種の鮭、マス、おひょう、ソコダラなどです。貝類等では、エビ、ムール貝、イカ、ホタテ、カキなど一般的なものから、バイ貝、クマノコエビなど希少なものも扱っています。ウラジオストクの海産物については、1890年にアントン・チェーホフが好ましい印象について記しています。サハリンへの旅の途中にウラジオストクを訪れたチェーホフは、地元の魚の美味しさや、カキの大きさについて書いています。残念ながらチェーホフの時代には、1頭100グラムもある深海のエビを食べることができませんでしたが、もし食べていたら彼の書簡に残っていたことでしょう。幸いにして、現在ではそんなエビも食べることができます。
「マグニトゴルスカヤ」の食料品店では、魚卵のコーナーが見所です。鮭類の赤いイクラから、チョウザメ類の黒いキャビアや金色のキャビアまで、様々な種類があります。ここでは試食も可能です。またイカ、タラ類、鮭類の半製品も豊富に取り揃えてあります。魚の保存食の特別のコーナーがあり、海産物を使った食品添加物や太平洋漁業研究所の研究者開発した製品を買うことができます。
「魚の島」は極東地域の代表的な漁業会社と協力関係にあり、それはすなわち、海での漁獲から店先に並ぶまでのルートをちゃんと確認できるということを意味します。地元特有の産品は市民だけでなく、旅行者やウラジオストクを訪れるビジネスマンにも人気です。温度調整のされた特殊パッケージに包装された製品は、日本海の向こう岸からやってきた素敵なお土産となるでしょう。
ウラジオストクの中心地、スヴェトランスカヤ通りでは地元のデザイナー・シーンを徹底的に調査して、旧市街を散策しながら、極東一お洒落な街の観光名所を背景にしてフォトセッションをしてはいかがですか?